藤井聡太七段、8日開幕初タイトル戦は間違いなく将棋史に残る戦い

引用元:スポーツ報知
藤井聡太七段、8日開幕初タイトル戦は間違いなく将棋史に残る戦い

 将棋の渡辺明棋聖(36)=棋王、王将=に藤井聡太七段(17)が挑戦する第91期棋聖戦5番勝負が8日、東京都渋谷区の将棋会館で開幕する。史上最年少でタイトルに棋聖戦挑戦する天才が挑むのは、昨年度の最優秀棋士賞を受賞したこちらも天才。中学生で棋士になり、10代でタイトル挑戦を果たすなど多くの共通項を持つ両者の頂上対決となる。新型コロナウイルスの感染拡大により、華やかなタイトル戦につきもののイベントは中止になるなど、異例のシリーズになる。

 国民的関心が寄せられるシリーズは8日午前9時に幕を開ける。1日制で持ち時間は各4時間。同日夜には勝者が決まる。

 史上最年少でタイトルに挑戦する藤井七段が挑むのは、昨年度の最優秀棋士賞に輝いた渡辺棋聖。天才少年が現役最強のMVP棋士に挑戦する構図だ。

 過去の対戦は1局だけ。昨年2月の朝日杯決勝で激突し、藤井が勝って連覇を達成した。第一人者を破って衝撃を与えたが、早指し棋戦(持ち時間各40分)でもあり、今シリーズを占う指標にはならないだろう。

 挑戦を決めた直後に藤井が「最近さらに充実されている」と語ったように、現在の渡辺は棋士としての絶頂期にある。17年度はデビュー初の年度負け越しを経験。棋王の1冠に後退し、順位戦でも8期在籍したA級からB級1組に陥落した。しかし、18年度は完全復調。王将を奪還し、19年度は初の棋聖を奪取して3冠に復帰した。順位戦では一昨年度に12戦全勝でA級に即復帰。昨年度は9戦全勝で名人初挑戦を決めた。

 迎え撃つ渡辺が「間違いなく将棋史に残る戦い」と評するほど過去に例のない注目を集めるのは必至だが、環境面も極めて異例のシリーズになる。

 通常のタイトル戦は、全国各地を転戦。旅館やホテルでは前夜祭などのイベントも行われる。また、対局者は和服の着用が通例になっている。タイトル戦初経験だと気疲れしたり、集中の維持が難しい状況も生じる。しかし、今シリーズは新型コロナウイルス感染予防のため、5局中4局を将棋会館で行い、イベントはなし。仮にスーツを選んでも違和感はない。普段と変わらない環境で対局に臨めるのは藤井にとって好材料と言えそうだ。(北野 新太)

 〇…棋聖戦は第1局の後、第2局の28日まで約3週間空くが、2人には重要な対局が続く。藤井は13日に首位を走る王位リーグ最終局の阿部健治郎七段(31)戦があり、勝てば23日の挑戦者決定戦に進出。20日には竜王戦3組決勝で杉本昌隆八段と2度目の師弟戦がある。渡辺も10日から豊島将之名人(30)=竜王=に挑戦する名人戦7番勝負が開幕。棋聖戦第1局の翌日には三重県まで移動するタフなスケジュールだ。

 ◆第91期棋聖戦5番勝負(全て午前9時開始)

 ▼第1局(8日)

 将棋会館(東京都渋谷区)

 ▼第2局(28日)

 将棋会館(東京都渋谷区)

 ▼第3局(7月9日)

 都市センターホテル(東京都千代田区)

 ▼第4局(16日)

 関西将棋会館(大阪市福島区)

 ▼第5局(21日)

 将棋会館(東京都渋谷区) 報知新聞社