『新婚さんいらっしゃい!』放送50周年 棒読みセリフ口調にみる洗練された“出演者いじり”

引用元:オリコン
『新婚さんいらっしゃい!』放送50周年 棒読みセリフ口調にみる洗練された“出演者いじり”

 1971年に放送開始し、今年で50周年イヤーに突入した長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』(朝日放送テレビ・テレビ朝日系)。素人出演番組の先駆けであり、日曜お昼の国民的トークバラエティである同番組からは、司会の桂文枝の「イスコケ」や、新婚夫婦の「棒読みセリフ口調」など数多くの番組名物が生まれ、もともと番組放送前からのギャグだった「いらっしゃーい」も50年の長きに渡って番組で使われ、視聴者に愛されている。素人をなぜこんなにおもしろおかしく、魅力的に演出できるのか? その裏側をプロデューサーの田嶋康次郎氏に聞いた。

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◆「棒読みセリフ口調」、落語を意識したアドバイスがきっかけ!?

――この50年間でさまざまな新婚さんが登場してきましたが、とくに印象に残っている夫婦のエピソードは何ですか?

「番組に関わって9年目ですが、それでもたくさんありますね。印象深かったのは、奥さんが怖すぎて、小遣いを増やすのに給料明細を改ざんしていた旦那さんです。ある日から給料明細を持って帰らなかったことを奥さんに問いただされて、金額の部分だけ消してごまかそうとしましたが、ばれて鬼嫁にぶちキレらたという…。ほかにも、70代のご夫婦が収録中に入れ歯を飛ばしてしまうとか、番組史上最高齢の92歳の新婚の奥様がすごく上品な方だったとか。探せば山ほどあります(笑)」

――出演夫婦による「棒読みセリフ口調」は名物のひとつです。

「きっかけはわからないんですが、昔の素材を観ても同じような口調で話していますので、番組初期の頃からだと思います。スタッフからご夫婦には『夫婦間で起きた出来事を、説明は最小限にして、具体的に再現してください』ということをお願いしていて、そこに文枝さんの説明と質問が加わって会話が成立していく、という流れです。じつはこれは、文枝さんの本職である落語に通じる“聴者を話の世界に引き込む手法”なのです」

――そういう口調を意図的に指示していたわけではなかったんですね。

「はい。ご夫婦には『夫婦の会話を一人二役で再現してください』ともアドバイスするのですが、それが“●●した”という最小限の説明だけになったり、棒読みになってしまったりしているようですね」